メタクリルスチレン食器ってどんな素材？安全性から食洗機の使用まで徹底解説！
最近、おしゃれなカフェやお店で見かけることが増えた、透明で涼しげなプラスチック食器。その中には、「メタクリルスチレン（MS樹脂）」という素材が使われているものも多くあります。ガラスのように見えても、実は軽くて割れにくいのが特徴ですが、「安全性は大丈夫？」「食洗機は使えるの？」といった疑問を持つ方もいるかもしれませんね。
この記事では、メタクリルスチレン食器の安全性から、気になる耐熱温度や食洗機の使用可否、さらに長く使うための注意点まで、分かりやすく解説します。この素材の特性を理解して、毎日の食卓で安心して活用しましょう！
メタクリルスチレン（MS樹脂）ってどんな素材？
**メタクリルスチレン（MS樹脂）**は、プラスチックの一種で、主に「メタクリル酸メチル」と「スチレン」という2つの成分を重合させて作られています。アクリル樹脂（PMMA）とポリスチレン（PS）の良いとこ取りをしたような素材だと考えると分かりやすいでしょう。
MS樹脂の特徴
高い透明性: ガラスに近い透明度があり、見た目が非常に美しいのが特徴です。
軽量で丈夫: ガラスに比べてはるかに軽く、落としても割れにくい衝撃強度を持っています。お子さんがいる家庭やアウトドアでの使用にぴったりです。
成形性が良い: 複雑な形状にも加工しやすく、様々なデザインの食器が作られています。
耐アルコール性に優れる: アルコールを含む飲料の容器としても使用できます。
これらの特性から、食器だけでなく、家電製品の部品や乗り物の窓、大型水槽など、幅広い用途で活躍しています。
メタクリルスチレン食器の安全性は大丈夫？
「プラスチック食器って、体に良くないんじゃない？」と心配になる方もいるかもしれませんね。ご安心ください！ 日本で流通している食品用のプラスチック食器は、食品衛生法に基づいて厳しく安全性が管理されています。
日本の安全基準
日本では、食品に接触する可能性のあるプラスチック製品について、使用できる物質の種類や溶け出す量について厳しい基準が設けられています。特に、2025年6月からはポジティブリスト制度が完全に施行され、より一層安全性が強化されます。これは、使用を認める物質を明確にリスト化し、リストにない物質は原則使用できないという制度です。
メタクリルスチレン食器も、これらの厳しい基準をクリアしているため、通常の用途で正しく使用する限り、人体への安全性に問題はありません。
ただし、以下の点には注意が必要です。
酸性食品・油性食品・アルコール性食品との相性: メタクリルスチレンはこれらの食品の容器として使用できますが、製品によっては長時間の接触を避けるよう指示されている場合もあります。味に変化をきたす可能性もあるため、気になる場合は避けましょう。
化学物質の溶出: 高温での加熱や長期的な使用で、ごく微量の化学物質が溶け出す可能性も指摘されていますが、日本の基準では人体に影響を及ぼさないレベルとされています。過度に心配する必要はありませんが、気になる場合は天然素材の食器などを検討するのも一つの方法です。
気になる！耐熱温度と食洗機の使用可否
メタクリルスチレン食器を選ぶ際に最も気になるのが、耐熱温度と食洗機の使用可否ではないでしょうか。
耐熱温度
メタクリルスチレンの一般的な耐熱温度は、製品によって幅がありますが、約70℃～100℃程度とされています。
この耐熱温度は、一般的なガラスや陶器に比べると低めです。そのため、以下の点に注意が必要です。
熱い飲み物: 熱湯を入れると変形したり、劣化が早まったりする可能性があります。特に沸騰したばかりのお湯は避けましょう。
電子レンジ・オーブン: **電子レンジやオーブンでの使用は基本的にできません。**高温に耐えられないため、変形や破損の原因になります。必ずパッケージや製品表示を確認してください。
食洗機は使える？
メタクリルスチレン食器の食洗機の使用可否は、製品によって異なります。
「食洗機OK」の表示があるもの: 食洗機の使用を前提に作られているため、使用可能です。
「食洗機不可」または表示がないもの: 食洗機の高温洗浄や乾燥、強力な水流によって、変形、傷つき、白濁、劣化などのトラブルが起こる可能性があります。基本的には手洗いを推奨します。
購入前に必ずパッケージや製品の説明書で、「耐熱温度」と「食洗機対応」の表示を確認しましょう。
メタクリルスチレン食器を長く使うための注意点
お気に入りのメタクリルスチレン食器を長持ちさせるために、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
熱いものの使用は避ける: 前述の通り、耐熱温度を超える熱い飲み物や食品は入れないようにしましょう。
電子レンジ・オーブンはNG: 絶対に使用しないでください。
食洗機の使用は表示を確認: 「食洗機OK」の表示がない限り、手洗いを心がけましょう。手洗いの場合も、熱いお湯ではなく、ぬるま湯や水で洗うのがおすすめです。
研磨剤入りの洗剤やスポンジは避ける: 表面に傷がつきやすいので、やわらかいスポンジと中性洗剤を使用しましょう。たわしやクレンザー、スチールウールなどは使用しないでください。
直射日光を避ける: 長時間直射日光に当てると、劣化や変色の原因になることがあります。保管場所にも注意しましょう。
重ねて収納する際の注意: 他の食器（特に陶器や金属製）と重ねると、傷がつきやすくなります。重ねる場合は、間に布などを挟むか、同じ素材・形状のものを重ねるようにしましょう。
漂白剤の使用は避ける: 食洗機でプラスチック食器を洗う際に漂白剤を使用すると、化学物質が溶出するリスクがあるため、避けるのが賢明です。
まとめ：特性を知って賢く使おう！
メタクリルスチレン食器は、その美しい透明感と軽さ、割れにくさから、普段使いはもちろん、パーティーやアウトドアなど様々なシーンで活躍してくれる便利なアイテムです。
日本の厳しい安全基準をクリアしているため、安全性に関しては心配ありません。ただし、耐熱温度が比較的低いこと、そして食洗機が使えるかどうかは製品によって異なることをしっかり理解しておくことが大切です。
製品の表示をよく確認し、適切な方法で使うことで、お気に入りのメタクリルスチレン食器を長く、そして安全に使い続けることができますよ。ぜひ、あなたのライフスタイルに合わせて、この魅力的な食器を取り入れてみてください！